乳がん19年目でわかったこと

乳がん19年目。初発は完治、その後再発、再再発し、現在トリプルネガティブステージ4。がんになってわかったことをブログにまとめたら、誰かの役に立てるかもしれないという想いで書いています。

再々発の治療方針

再々発の治療方針

再々発の疑いで、手術後9ヶ月ぶりに病院に行った。
PET検査とCTで全身状態を調べ、局所の再々発が確定。縦隔リンパ節への転移も見つかった。
主治医からは「リンパ節への転移が認められる場合、手術で取り除くことは難しい」と伝えられた。

 

再々発で治療提案されたのは、まず抗がん剤治療で全体の進行を抑える。その後、手術で腫瘍を取り除く。但し、全摘出した後の乳房は皮膚が足りないので、太ももなどから皮膚移植が必要。その上で、放射線治療で胸郭リンパ節を照射するとのこと。放射線は1度照射した部位には再照射できないため、放射線技師と綿密な相談が必要とのことだった。
 
どちらにしてもまず、一番乳がんで実績がある抗がん剤を2種類、半年間行うよう提案された。
 
つまり、抗がん剤治療手術放射線治療 までがワンセットで、どれか1つで完治することは望めないということだ。
 
局所再発の時には、手術で腫瘍を取り除き、その後すぐに抗がん剤治療をするよう勧められたのに、私は抗がん剤治療を拒み、忙しいことを理由にして、先延ばしにした。

 

今度は、手術だけではもう、完治は望めない。わかっていたことだったけれど、ひどく落ち込んだ。

抗がん剤治療を拒む理由

抗がん剤治療については、多くの批判的な書籍が出版されている。
 
衝撃的だったのは、がんの専門医に匿名で調査すると、「自分ががんになったら抗がん剤は使わない」と答えた医師が98%だったと言う話を知った時だ。抗がん剤の怖さや、がん治療の基本的考え方は、内科医の内海聡氏の著書「医者に頼らなくてもがんは消える」がとても参考になった。

 

抗がん剤治療を受けたくないと思う理由は、様々な書籍を読んで、抗がん剤治療に対する不信感が強まっていた事と、現実的な意味で、毛髪が抜けてしまう脱毛が1番嫌だったという面もある。
 
手術痕は表からは(脱がなければ)見えないが、毛髪は見える。単純に気持ちが滅入るし、おしゃれして、出歩いたりする気持ちにもなれなくなるのではないか?と感じていた。

体験することにも意味がある

改めて抗がん剤治療について考えた。
 
そもそも在宅での仕事をしていることに加え、今は幸か不幸かコロナ禍で、出歩くことはほとんど皆無だった。毛髪が抜けても耐えられるかもしれない。他に治療法がないのなら、先生の提案通り、抗がん剤を受けるしかないのかもしれない、と考えるようになった。
 
抗がん剤の怖さを、身を持って体験してみることにも意味があるかもしれない、など不思議な理屈で自分を納得させ、抗がん剤治療を受けることを決めた。