乳がん19年目でわかったこと

乳がん19年目。初発は完治、その後再発、再再発し、現在トリプルネガティブステージ4。がんになってわかったことをブログにまとめたら、誰かの役に立てるかもしれないという想いで書いています。

抗がん剤AC療法の副作用 ③便秘

腸は免疫を司る

 

抗がん剤治療は口、胃、腸といった消化器系の粘膜が最も刺激を受けやすいと言われている。口と胃に次いで、今日は腸について書きたい。

 

口から入った食べ物は胃で分解され、腸で消化、吸収、排泄される。

腸内には1000種、100兆個以上の細菌がすんでいて、この腸内細菌が酵素やホルモン、ビタミンを作り出している。免疫力の70%が腸でつくられるが、この菌が多種多様であるほど、善玉菌として活躍し、病原菌やウイルスから守ってくれている。

 

 

抗生物質は免疫力を低下させる

 

ところが、抗生物質を摂取すると、腸内の悪玉菌だけでなく、善玉菌も殺してしまう。

AC療法のA、アドリアマイシン(ドキソルビシン塩酸塩) は強力な抗がん性抗生物質だ。

 

だから、AC療法を行うと、腸内は様々な菌が殺されてしまい、免疫力を急激に低下させてしまう。ちなみに免疫力を高める残り30%は、心なのだそうだ。

 

抗がん剤治療が始まると、どうしてもメンタル的に落ち込むことが多くなってしまうので、腸内の免疫力も、心も免疫力が低下して、根こそぎ免疫力を奪われてしまうということだ。

 


異常に続く“カチコロ便”

 

AC療法が始まると、途端に便秘が始まる。食事の内容や量は投与前から変わっていないので、抗がん剤によって急速に腸が変わるのがわかった。

 

私は元々、毎日快便タイプだったが、AC療法1回目の時は、翌日から投与11日目まで、カチカチコロコロで、うさぎのフンのようになった。それでも毎日排便できたが、元々便秘の方の場合は少し大変かもしれない。2〜4回目と回を重ねていくうちに、投与から10日、9日、8日と1日ずつ“カチコロ期間”は短くなっていった。腸に耐性がついていくのかもしれない。

 

一定の“カチコロ期間”が過ぎると、何事もなかったように、今までの快便に戻った。自分のことながら、すごい回復力だと感心した。

 


喉の渇きと頻尿

 

薬剤師のアドバイスに従って、AC療法中はとにかく水を多く飲むようにしていた。

他にも「抗がん剤治療中はドクダミ茶が良い」という体験者の口コミを見て、水以外はドクダミ茶をポットに作り置きして、いつもどちらかを飲むようにしていた。

 

AC療法が始まると異常な喉の渇きがあり、家にいる時はこれらをこまめに飲んでいたが、お茶をいくら飲んでも便秘は改善はされず、代わりに頻尿になった

 

今までは朝までぐっすり眠れる快眠タイプだったが、さすがにこれだけ水とお茶を飲むと、夜中にトイレに起きるようになった。喉は渇くし、薬の代謝には大量の水が必要だから、やむを得ないことだとは思うが、睡眠を阻害されて寝た気がしなかった。

ご高齢の方が、夜中に頻繁にトイレに起きる気持ちが少しだけ分かった気がした。