乳がん19年目でわかったこと

乳がん19年目。初発は完治、その後再発、再再発し、現在トリプルネガティブステージ4。がんになってわかったことをブログにまとめたら、誰かの役に立てるかもしれないという想いで書いています。

抗がん剤治療を始める前に

抗がん剤の特性
 

抗がん剤には、経口薬と、静脈への点滴、または注射による方法があり、投与量は基本、身長と体重で決められる。だから毎回体重測定は必須となる。

 

がん細胞は細胞分裂が活発なので、基本的に抗がん剤は、増殖の盛んな細胞を攻撃する薬剤だ。

同時に骨髄の造血細胞、口腔粘膜、消化管粘膜、毛根細胞、爪母細胞などは細胞分裂が活発なので、正常な細胞であっても、抗がん剤の攻撃を受けてしまう。

 

これらの影響で、赤血球、白血球の減少による倦怠感、口内炎、吐き気、脱毛、爪の変色等などの副作用が現れる。

 

私は、抗がん剤【AC療法】4クールと【パクリタキセル(アブラキサン)療法】4クール、点滴で投与することになっていたが、初めての抗がん剤に不安を覚え、ネットで副作用に関するブログを読み漁っていた。

 

脱毛が避けられないことに落胆していたが、少しでも副作用は軽減させたいと思っていた。

 

クーリングで副作用を抑制
 

EU諸国では、化学療法中にクーリングキャップを装着し、頭皮を冷やすことによって頭皮の血流を減らし、毛根に抗がん剤が作用することを防ぐ「頭皮冷却装置」が承認されていて、導入している病院も多い。

 

日本では2019年に承認はされたものの、まだ一般病院には広がっていない。この装置は頭部につけた専用キャップに、マイナス4度の冷却液を流して冷やすことができるものの、成果にはばらつきがあると言う。

 

私はネットでこの情報を知り、毛髪が抜けるのは避けられないとしても、せめて眉毛や、爪の変色、指先の痺れといった日常生活に影響しやすい副作用を防ぎたいと思い、2回目の抗がん剤治療からは、毎回アイスノンと保冷剤を持参して、自主的にクーリングを行うことにした。

 

こういう情報は病院側から聞くことはなく、あくまでも標準治療に集中されているので、ある程度は自分で情報収集していないと、分からないことばかりである。

 

もちろん主治医と看護師には、事前にクーリングしたいと相談し、了承は得てから行った。

 

主治医には「エビデンスがないので気休め程度だと思うけれど、良いと思うなら試してもらっても構わない」と言われた。

看護師には「自主的にクーリングする患者さんは初めて」と興味を持たれ、どのタイミングで冷却すると良いか、都度アドバイスを受けた。

 

皮下注射で白血球を増やす
 

主治医から今後の予定として、抗がん剤投与から24時間〜48時間内に、白血球を増やすためにジーラスタ皮下注射を打つ必要があると言われた。

 

つまり抗がん剤治療を行った翌日から翌々日に、再来院する必要があるということだった。

 

これは病院の基本方針として、抗がん剤ジーラスタ皮下注射はセットで行うものだと言う。

 

後にこのジーラスタ皮下注射は、私にとっては非常にクセものだとわかるのだが、この時点ではまだ、どのような事態になるのかはわかっていなかった。

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ジーラスタ皮下注3.6mg (ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)キット)

= G-CSF製剤(顆粒球コロニー形成刺激因子製剤)

骨髄中の顆粒球系(特に好中球)の分化・増殖を促進する作用や好中球機能亢進作用、好中球に対する抗アポトーシス作用などをあらわすG-CSF(顆粒球コロニー形成刺激因子)の製剤で、がん化学療法などによって引き起こされる好中球減少症などに対して使われる薬

※日経メディカルより引用

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美容室でショートカットにする
 

抗がん剤治療が始まる前に、美容室を予約した。副作用としての脱毛は避けられないと知ったので、名残惜しかったがバッサリとショートカットにすることにしたのだ。

 

ベリーショートでお願いしたのだが、思っていたよりも短くはならなかった。10cmくらいの長さにしておくと、後々都合が良かった。

 

抗がん剤治療の前に、潔く刈り上げてしまう方もいるようだが、それはそれで、抜け始めた時にチクチクして大変らしい。

 

この他、ネットでウィックをチェックしたり、脱毛時に必要になる医療用キャップなどを調べたり、脱毛に対する準備に余念がなかった。

 

この美容関連については、また別途まとめたいと思っている。